仕事の関係でスウェーデンのストックホルムを訪れました。仕事の関係とはいえ、行ってみたかった都市なので、行ける機会ができて本当に運が良かったなぁ…と思います。
観光できる日は僅か1日でしたが、ストックホルム市内から旧市街ガムラスタンまで徒歩で主要な場所を観光することができました。
ガムラスタンと言えば、ジブリで有名な「魔女の宅急便」のモデルになった街としても有名ですね。
しかし、徒歩で回るには辛過ぎました…。朝9時から夕方17時まで観光をして、42,000歩という自分の人生で「最も歩いた日」になりました。
この記事では、私のストックホルム滞在記として、ストックホルムとガムラスタン観光でのお役立ち情報をまとめておきたいと思います。
そもそも何で徒歩で観光したのか?
ストックホルムって、皆さんご存じだと思うのですが、北欧の国なので物価がめちゃくちゃ高いんですね。
例えば、ミネラルウォーターをコンビニのようなところで買うと日本なら130円くらいですよね。ストックホルムのコンビニでは日本円で350~400円くらいするんですよ…
タクシーにしても水上バスにしても値段が高い!
水上バスの日券を購入しようとしたら日本円で数万円くらいして…
別に貧乏旅行ではなかったのですが、何も考えずに浪費したら、出費がとてつもない状態になることがわかっていたので、敢えて極力出費を抑えて観光したい思ったのです。
ただ、ストックホルムは広く、朝から夕方まで歩き続けへとへとになってホテルに戻りました。その時の歩いた歩数が42,000歩で人生でいまだに破られることの無い歩数になったのでした…。
下の図がストックホルムの中心地の地図になりますが、ノーベル賞で有名な市庁舎と沈没船で有名なヴァーサミュージアムまで直線距離で約2kmあります。そして、その間に旧市街のガムラスタンがあります。
観光をした後でこの地図を作ってみて、相当頑張ったのだとあらためて感じさせられましたね。
滞在したホテルはストックホルム駅の目の前
今回のストックホルムの旅では、仕事の関係もありアクセスが良い位置でホテルを選びました。
というか、アクセスが良すぎるのですが、ストックホルム駅の目の前の「テルミナス」というホテルです。
カーテンを開くと目の前にストックホルムの駅舎が見える、この上ないベストロケーションでした。
Wifi環境、水道、アメニティ関係、特に問題無かったです。
建物自体は古いのですが、きちんと整備されており、寝具なども安心して滞在させていただくことができました。
エレベーターは驚きの旧式エレベータでした。完全に密閉されないタイプのエレベーターで、手を外に出すと巻き込まれるタイプです。ヨーロッパの古いタイプのエレベータをいまだに使っている、建物をリノベーションしているホテルです。
ストックホルム観光のお役立ち情報
可能であれば公共交通機関を使う
私は今回のストックホルム観光で、公共交通機関を一切使わずに徒歩で観光しましたが、時間が無い方は公共交通機関を使うことをお勧めします。
正直、無理に徒歩で回るのは効率も悪いですし、ただでさえ疲れている海外旅行の中で、さらに疲労を溜めることは無いと思います。
水上交通を使うと、優雅な観光になるとは思うのですが、非常に高価なのでお勧めはしません。
バスや電車を使うようにすれば、より快適な旅になると思います。ただ、バスや電車も他の欧州諸国と比べるとお高いです。
あまり浪費しないようにしましょう
ストックホルムは、本当に物価が高いです。
日本で生活する感覚でストックホルムに訪れると、とてもじゃないですが買い物するのに躊躇してしまうような物価の高さです。
食べ歩きや街の美味しいものを食べたいのはわかるのですが、ストックホルムでは出費を少し抑えることも考えるべきかと。
事前に購入するものや休憩するところを決めていくと、無駄な浪費は抑えられると思います。
ストックホルムはお寿司屋さんが多い
これはびっくりした事実なのですが、ストックホルムのあちこちにお寿司屋さんが並んでいます。
日本のような握り寿司ではなく、寿司ロールのような形のお寿司です。
スウェーデンでは、生魚を食べる習慣は無かったそうなのですが、世界的に日本食が健康食としてヒットしたことをきっかけに、ストックホルムでも和食屋さんが増えてきたそうです。海も近く、お寿司で人気のサーモンが豊富に捕れることも一つの理由かと思います。
私も夕飯にホテルの近くのお寿司屋さんに行って、サーモンロールを注文したのですが、意外においしかったです。もう少し残念な感じがあるのかと思って入店したのですが、日本人にも食べやすい味付けでした。
そして、レストランや食事に迷ったら、海の幸を食べておけば間違いないです!
ストックホルムは海に囲まれた街なので、海産物が美味しい都市です。有名なサーモンからスズキなどの白身魚まで、様々な魚料理を楽しむことができます。
ストックホルムの治安は良い
ストックホルムの治安は、ヨーロッパの中では非常に良い方かと思います。
1日ストックホルムを徒歩で観光したので、街の様子はバスや電車で移動するよりも正確に見ることができるのですが、不審な方をほとんど見かけなかったです。
ただ、旧市街のガムラスタンでは、スリなどの報告が上がっているので、用心することに意味がないわけではないです。
海外旅行では、最悪のケースを想定して行動すべきなので、バックを持つ位置や盗まれにくい種類を使うなど、出来る対策は全て行って慣行に出掛けましょう!
英語は街中では通じにくい
これは少し驚いた事実だったのですが、英語があまり通じません。
レストランやホテルでは英語が当たり前に通じるのですが、街中を歩いている方々に道を英語で尋ねても、あまり理解をしてもらえませんでした。
地図を見せて場所を聞くと、特にしゃべらずに方向だけを指さす程度であることが多かったです。
もし自信のない方は、大事なフレーズだけでもメモしていくと安心かもしれませんね。
街中のおじさん達の賭け事に要注意!
これは本当に注意してください。
街の何気ない通りで、地元のおじさん達が見たこともない賭け事を楽しんでいて、観光客を見つけると、有無を言わさず「参加しろ!」と引き込まれていきます。
正直、インチキだらけのお金を巻き上げるゲームなので、やっているのを見かけたら近づかずに立ち去りましょう。
私は旧市街のガムラスタンの小さな路地で見たのですが、中国人グループが地元のおじさんに誘われて、お金を取られていました。
本当に注意してください。頻繁に行われているのかはわかりませんが、人だかりができていても、絶対に近づいてはいけません。
上で、ストックホルムは治安は良いと記載したのですが、このような場面を見てしまったので、この記事には書いておこうと思いました。
実際に訪れたストックホルムの観光地
ノーベル賞授賞式の市庁舎
ストックホルムに来たら絶対に欠かせないと決めていたノーベル賞授賞式会場のストックホルム市庁舎です。朝9時にストックホルム駅前のホテルを出発して、徒歩で15分くらいで到着です。
外観は下の写真の様にそこまで華やかな感じはしません。最初に見た時は、ここが本当に市庁舎なのか迷ってしまい、近くを歩いていた方に尋ねて確認をしました。
中に入ると、しっかりとノーベル賞の授賞式会場「ブルーホール」がありました。毎年、ここでノーベル賞授賞式が行われていると思うと、理系技術者の自分としては、考え深いものがありました。まぁ、私の能力と開発内容ではノーベル賞など遠い遠い世界ですが…。
このブルーホールは、見学ツアーもあったり、実際にノーベル賞で提供されたメニューが食べられるレストランもありますので、もしお時間ある方であれば楽しんでみても良いかと思います。私は時間が限られていたので、今回は見送りましたが…
このブルーホールの他にも「市議会の議場」やノーベル賞授賞式で舞踏会の開かれる「金の間」等も見学コースに含まれています。下の写真が「金の間」の写真です。
中央に見えるのがメーラレンという女王で左側に「西の国々」、右側には「東の国々」が描かれているようですが、美術の疎い私には理解が難しかったです。
そして、市庁舎の塔にも上ることが出来ます。ここから見る景色、特にガラムスタンの街並みは素晴らしかったです。時間が無くても、この塔には登って景色を見る価値がありますよ!
「魔女の宅急便」のモデルとなったガムラスタン
ストックホルム市庁舎の見学を終えて、簡単に食事を取りながらガムラスタンへ向かいます。
ちなみに、ガムラスタンはスウェーデン語で「古い街 (Gamla stan)」という意味です。
下の写真は、視聴者からガムラスタンへ向かう途中の写真です。
海が見える街ということもあり、歩いていても景色が綺麗で飽きないのが嬉しい所ですね。概ね30分くらい歩くとガムラスタンに到着します。
ガムラスタンに到着すると、なんだか見覚えのあるような「高い塔」と「海の見える街」があり、まさに魔女の宅急便に出てくる街だとイメージできます。
ストックホルム駅の周辺は、比較的新しい近代的な建物が多いのですが、ガムラスタンは古いスウェーデンの街並みが保存されており、とても情緒ある街の雰囲気になっています。
カラフルな建物が並ぶのはストールトルゲット広場です。カフェやお土産物屋さんが並び、ひときわ賑わっているガムラスタンの中心地です。
ガムラスタンは、非常に細い道が多くあることも有名です。写真の通りは、幅が1mもありません。モーテン・トローツィグ・グレンという名前の通りだそうです。
ただ、ガムラスタンをもっとも美しく見るのは、ガムラスタンの対岸からの景色です。特に夕焼けの時間や夜の夜景は非常に美しいです。
夕焼けを見えるのは、運も絡んでくるので誰でも見えるとは言えないのですが、夕日の沈むガムラスタンはおとぎ話の世界に入り込んでしまいそうな景色です。
一度ホテルに戻ってから、再度海の近くまで歩いて見に行きたくなる景色です。
沈没船「ヴァーサミュージアム」
仕事の関係でスウェーデンの方にお勧めされたのが、このヴァーサミュージアムでした。
私達日本人が戦艦大和などを親しむように、スウェーデンの方はヴァーサ号に親しみを持っているようです。
ヴァーサ号は1628年に出向した軍艦なのですが、ストックホルムの港で沈没しそのまま引き揚げられることなくストックホルムの海に沈んでいました。そして333年の時が立った後に、非常に保存状態の良いままで引き揚げられました。
「どんなものなんだろう…?」と半信半疑で見に行ったのですが、まさに海賊船と呼ぶにふさわしい船が丸ごと飾られていました。
映画に出てきそうなその軍艦は、映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」の世界に出てくるような船です。
高さもある軍艦なので、全てのパーツが詳細に見られるように、鑑賞するフロアが各階に設けられており、詳細にヴァーサ号を見学することができます。
最初は半信半疑でしたが、遠いところまで徒歩で歩いて行って良かったと思える場所でした。ストックホルムに来たら、観光コースにヴァーサミュージアムを是非組み込んでくださいね。
この記事のまとめ
この記事では、ストックホルムと旧市街のガムラスタンを徒歩で観光した時の旅行記を記事にさせていただきました。
市庁舎からガムラスタン、そしてヴァーサミュージアムまでを徒歩で回ると、朝の9時から夕方の5時くらいまで要します。
また、歩いた歩数は42,000歩です。ここまで過酷な海外の旅は初めて経験しました。
皆さんがストックホルムを楽しむときは、是非とも公共交通機関を使って快適な旅にしてください。ただし、水上移動はかなりの費用になるので、陸上移動をお勧めします。
ノーベル賞の授賞式会場、「魔女の宅急便」の燃えるになった街、そして世界最古の帆船の博物館と、訪れるべき場所が詰まったストックホルムです。
日本からは少し遠いですが、北欧の風を感じる旅に出てみませんか?