胡蝶蘭を始めて育ててみると、花が寿命がとても長く、いつまで咲かせていいのか?いつ花茎を切れば良いのか?という疑問があるかと思います。
私自身も胡蝶蘭を始めて育ててみて、同じ疑問を持ちました…
胡蝶蘭は花の寿命が他の花よりも長いので、あまり気にすることなく咲かせ続けても良いと思いますが…
私の経験から胡蝶蘭の花茎の切るタイミングをお伝えしたいと思います。
実は花茎を切るという行為は、次の葉を成長させて株を充実させるのにも必要な事なのです。
実は長持ちする胡蝶蘭の花
胡蝶蘭の花は、日本の温暖地では4月の中旬くらいから開花期を迎えます。
その後、全ての蕾が数週間かけてゆっくりと咲き満開を迎えるのが5月中旬くらいになるかと思います。
その後、満開になってから花が枯れ落ちるまでの期間非常に長く、約1カ月くらいは咲き続けてくれます。
胡蝶蘭を栽培する前は、園芸用の草花を育てていて、花の寿命が1週間も持たないようなものが多かったので、胡蝶蘭の花の寿命の長さには驚かされました。
小さなサイズのミディ胡蝶蘭は、1カ月経っても枯れ落ちず、咲き続けてくれます。
お祝い事に送られることでも有名な胡蝶蘭ですが、その美しさに加えて、花の寿命が長いことも選ばれる一つの理由なのかもしれませんね。
開業祝いに送られる胡蝶蘭は、花の寿命が長いことに繋げ、事業が長く続くようにという願いが込められているのかも??詳しい所は知りませんが…
胡蝶蘭は咲かせておいて良いの?
一般的な草花の寿命は数日から1週間くらいになり、花の色が褪せてきたり、花弁が落ち始めたら花茎を切るタイミングになります。
薔薇については長いものでは1週間から10日くらい楽しめるものもありますが、薔薇の教科書を見ると「咲いたら早めに剪定して室内で切り花で楽しみましょう」と記載があるものもあります。
胡蝶蘭についていえば、花が枯れ落ちるまで咲かせておいて良いと思います。
自然の中に自生している胡蝶蘭は、花を咲かせた後に誰かに剪定されることなく花の終わりの時期を迎えますが、毎年のように花を咲かせるわけですので、剪定を焦って実施する意味は少ないかと思います。
一般的な草花は咲かせるまでの期間が長く、花期が短いのがデメリットではあるのですが、胡蝶蘭は放っておいても1カ月くらいは花が咲き続けますので、その花期を長く楽しんであげるのが良いのではないかと思います。
開花後1週間くらいで切ってしまったら、それだけ花を楽しめる期間が短くなってしまいますし…。
花茎を切るタイミング
この記事のメイントピックですが、花茎を切るタイミングは胡蝶蘭に次の2つの変化が現れた時でOKです。基本的には一般の草花と同じ考え方です。
花が落ち始めたら
胡蝶蘭は、花茎の株元に近い側から順番に咲き始めるのですが、枯れるのは概ね同じくらいの時期にどの花も枯れていきます。
胡蝶蘭は1つの花茎に10個程の花を咲かせますが、先端の方から5つくらいの花が枯れると、花茎だけが残り見栄えが悪くなってしまいます。その時は、花が枯れた部分までの花茎を切れば見栄えが悪くなることはありません。
例えば、下の写真のように先端には花が付いていないけど、花茎の株元に近い部分には綺麗な花が咲いている場合です。
このような場合には、花が枯れ落ちた花茎の部分だけを切り取れば見栄えは少し良くなります。この胡蝶蘭の枯れた花茎を切り取った写真が次の写真です。
何となくですが、見栄えは良いですよね!少し見栄えが悪く見えるのは、私の写真テクニックが原因です!(笑)
花茎の色が黄色く変わったら
花茎が黄色く変色し始めたら、早めに切ることをお勧めします。
花茎が黄色くても花が咲いて言える場合がありますが、黄色くなり始めるとカビが映えたり腐り始めるため、胡蝶蘭の株自体が病気になったりする原因になります。
花は咲いていて残したい気持ちはあるかもしれませんが、花茎が変色したら早めに切りましょう!
花茎を切ることは次の葉の展開を促す
胡蝶蘭は花を咲かせている間は、新しい葉を伸ばそうとしません。
花を維持することにもエネルギーを使いますし、そこまで成長が旺盛な植物では無いので、花を咲かせている期間は株を大きくするエネルギーが足りないのだと思います。
花が終わった胡蝶蘭は花茎を切り落とすとスイッチが入ったように新しい葉を成長させ始めます。
下の写真は花茎を切り落として20日くらい経った胡蝶蘭です。黄色の矢印の葉は花が咲いている間は成長が止まっていたのですが、花茎を切り落としたら成長を開始して大きく育ちました。また、オレンジ色の矢印の部分には新しい葉が出始めている様子です。
花茎を切り落とす頃になると、古い葉が枯れ始めることもあります。長くお世話になった葉ですが、世代交代の時期が来ます。新しく出てくる葉は緑色で綺麗な葉なのですが、成長が進むにつれて根元に近い葉から枯れ落ちてきます。
葉についても黄色く変色してきたら切り落としてあげて下さいね。
花茎を切ったら肥料を与えて株を充実化
私の栽培の場合ですが、花茎を切ったら規定量よりも少ないくらいの肥料をお礼肥として与えています。
株が成長するためには肥料が欠かせないので、固形肥料を株元に置いてあげることで新しい葉の展開を促してあげます。
株が充実して成長すれば、花芽を出してくれる量も増えますし、蕾の量や咲く可能性がも高くなります。何よりも、新しい葉が展開してくれないと、来年以降に花芽が伸びてくれる発芽点が育たないので、葉を確実に出させてあげる管理が重要ポイントですね。
胡蝶蘭は成長が遅いので、肥料の与え過ぎは良くないのですが、逆に与えない場合も不具合が生じます…。胡蝶蘭はあまり手のかからない植物ですが、最低限のことはしてあげてくださいね。
この記事の最後に
この記事では胡蝶蘭の花後の手入れとして、どのタイミングで花茎を切るのか?について紹介させていただきました。
胡蝶蘭の花は寿命が長く、いつ花茎を切って管理したら良いのか判断が難しいと思われる方も多いかと思います。
しかし、花が落ちるタイミングや花茎の色が変わるタイミングを目安にすれば難しくない作業です。
また、花茎を切ることは新しい葉を成長させるスイッチにもなります。翌年以降も花茎を出させるためには新しい葉の成長は必須ですので、その意味でも花茎の切り落とし作業は適切な時期に実施してあげてください。