蔓の折れたキュウリは収穫できるのか!?実際に育ててみました

家庭菜園で大人気の野菜「キュウリ」。

キュウリは夏野菜の代表格として有名ですが、秋に実りを迎える品種もあるため、栽培・収穫を楽しめる期間が長いという特徴もあります。

また、キュウリは小学生が植物の成長を学ぶ教材にも使われるくらい、栽培が容易であるという嬉しい特徴も。

ただ、キュウリは蔓を伸ばしながら成長する植物ですが、蔓が折れてしまったというトラブルが多いのが事実。

風で蔓が折れてしまったり、お世話をしている最中に不注意で蔓を折ってしまったり…

では、蔓が折れてしまった場合、キュウリの成長はどうなるのでしょうか!?

蔓が折れてしまっても、キュウリは実るのでしょうか!?

この記事では、蔓が折れてしまったキュウリを実際に育てて、キュウリが成長するのか?実りが付くのか?を調べてみましたので結果を紹介したいと思います。


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蔓の折れてしまったキュウリについて (本記事作成のきっかけ)

さて、まず最初に本記事で育てていく蔓が折れてしまったキュウリの説明です。

秋に実りを迎えるキュウリの苗を、2022年9月中旬にホームセンターで購入してきました。

キュウリの蔓が折れないように、慎重に大切に家に持って帰ったのですが、車から降ろすときに苗が落下してしまい、その拍子に蔓がぽっきりと折れてしまったんです…。

下の写真がその時の状況です。

大きな葉が一枚残っていますが、その上の蔓が折れてしまっていることが分かるかと思います。

これから成長していく蔓の「成長点」が失われてしまった様な状況です。

正直、買ってきたばかりのキュウリの苗だったので、とてもショックでした…。

ただ、この苗を廃棄してしまうのは可哀想だったので、植え付けを行って成長するのか否かを見ていくことにしました。

この事件が、この記事を作るきっかけとなりました。

蔓の折れたキュウリを育てる鉢や環境

続いて、蔓が折れてしまったキュウリの植え付けや栽培環境について記していきます。

野菜はなるべく大きな鉢で育てた方が良いかと思うのですが、我が家では広い栽培環境が用意できないので、25cm×25cm程度のプラスチック鉢を用意しました。

培養土はホームセンターで販売されている安価の野菜用培養土です。

培養土の中に元肥としてマグァンプを規定量混ぜ込んでいます。

植え付けた直後の様子が下の写真となります。

栽培環境ですが、朝8時から14時くらいまでは直射日光が当たる、南向きの場所で管理しました。

水やりは、培養土が乾いたらたっぷりと与えていきます。

植付けを行った9月中旬は30℃を越える日が続いていたので、毎日の水やりでした。

肥料は培養土の上に緩効性肥料を置き、週に1度の液肥 (規定希釈濃度よりも薄い濃度) を与えていきました。


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植付けから2週間でキュウリから新芽が出て来た!

蔓が折れたキュウリを植え付けてから1週間経っても、キュウリには何の変化もありませんでした。

成長の速い植物は1週間もすれば新芽が出てくるので、ちょっと心配でした。

しかし、植え付けから2週間が経過すると、下の写真の様に大きな葉を伴った新芽が伸びて来たでは無いですか!?

もともと付いていた葉は古くなり、茶色く変色してしまっていますが、新しく若々しい緑色をした葉が複数枚出てきております。

この新芽が出て来たポイントは、次の写真に示すように、1枚だけ残っていた葉の付け根の部分でした。黄色の矢印で示した部分です。

他の植物同様に、葉が1枚でも残っていれば発芽点があるので、新芽が発芽する可能性が高まるのではないかと思います。植物の「強さ」を感じますね。

植付けから1ヶ月で花が開花!実りが見えてきました

植え付けを行ってから1ヶ月後のキュウリの様子が下の写真となります。

蔓が折れてしまったのが嘘かの様に、しっかりと新しい蔓を伸ばして成長してくれており、背丈は30cmを越えていきました。

そして、同じ日に株元に目をやると、何とキュウリの花が咲いているでは無いですか!?

さらに、よく観察すると、キュウリの赤ちゃんの様なものも見えています!(次の写真)

蔓が折れてしまった時は、どうなることかと思いましたが、無事にキュウリの実りの準備が始まっていることに安堵しました。

また、この花の右側にも、もう一つ蕾が見えていることもわかります。


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植え付けから2カ月で収穫の時が来ました!

植付けを行ってから2カ月目の写真が次の通りです。

完全無農薬で育てているため、葉もぐり虫の被害が凄くなってしまいましたが、きゅうりは無事に成長を続けております。

そして、株元に目をやれば、一番最初の実りがしっかりと育ち、ついに収穫の時を迎えました。

蔓が折れてしまった時にはどうなることかと思いましたが、無事にキュウリの収穫に繋がって一安心です。

また、蔓の上の方に目をやれば、次のキュウリの実りが成長を始めておりました。

この他にも3つのキュウリの花が咲いており、秋の収穫の最盛期に向けて、ぐんぐん成長してくれています。

今回の例の様に、キュウリの蔓が折れてしまっても、収穫できる可能性はゼロでは無いということですね。

ただし、次の項目で記載するように、発芽点の有無が重要であると思われます。

蔓が折れた際に発芽点が無い場合は成長が厳しいかも…

今回の記事では、蔓が折れてしまったキュウリも、新たな芽が伸びて実りに繋がったことを紹介しました。

しかし、新しい蔓が伸びてくれなければ実りは望めません。

今回、蔓が折れた場所は、下の写真の黄色の矢印の位置で大きな葉のすぐ上の部分でした。

そのため、上でも記載しましたが、新しい蔓が伸びる発芽点が残った蔓の中に存在していたことになります。

しかし、もし上の写真の黄色点線の部分で折れてしまっていたら、葉が残らないことになります。

葉が残っていないということは、発芽点が残らない状態になってしまうので、新たな蔓が伸びてくる可能性はかなり低いのではないかと…。

薔薇の様にクラウンがあれば、クラウンから新梢が伸びてくれますが、キュウリにはクラウンと呼ばれる場所が見当たらないので、根元から蔓が折れたら望み薄かと思います。

もし、根元から蔓が折れてしまい葉が残っていない場合は、残念ながらあきらめるしか無いかと思われます。

この記事の終わりに

この記事では、蔓が折れてしまったキュウリの苗を植え付けして、蔓が折れても収穫することができるのかを実験した結果を紹介しました。

今回は、苗の購入直後に蔓が折れてしまうというトラブルに見舞われましたが、蔓に葉が残っていたことから (葉の付け根が発芽点) 、無事に新しい蔓が成長して収穫に結びつきました。

きゅうりは家庭菜園の夏野菜として大人気の野菜ですが、蔓が瑞々しいため折れやすいという特徴があります。特に、キュウリを購入した時には、折れてしまわないように注意して下さい!

蔓が折れてしまった時には、残った蔓に葉 (発芽点) が残っているかを確認するようにしてみてください。

大きく成長したキュウリの株であれば、多くの葉が蔓に残っていると思いますので、次の蔓が確実に伸びてくれるのではないかと思います。

それでは!

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