トルコキキョウの育て方 -植え付けから開花までを実例で紹介-

園芸店を訪れた際、店内の様々なガーデンプランツを眺めていると、自分が知らない品種・名前の植物を目にすることがあります。

その年に発売が開始された新しい品種の草花、古くからある品種でも今までに出会ったことが無く認識していなかったお花もありますよね!

2022年4月に近くの園芸店を訪れた時、お店の隅の方に、初めて名前を目にするガーデンプランツの苗が陳列されていました。

「トルコキキョウ」という名前の花の苗です。

「キキョウ」は以前より知っている植物ですが、「トルコキキョウ」という品種があるのは知りませんでした。

どんな花が咲くのか、どのような成長をするのかを知りたくなり、3ポットを購入して栽培にチャレンジして見ることにしました。

本記事では、トルコキキョウの植え付けから開花までの成長過程について詳細に紹介したいと思います。

初めてトルコキキョウを育てる方に、少しでも御参考になれば幸いです。


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トルコキキョウについて

トルコキキョウを育てるのが初めての事だったので、トルコキキョウの事を勉強するために、色々と調べてみました。

「トルコキキョウ」という名前は、実は日本での呼び方であり、正式には「ユーストマ (Eustoma) 」という名前があります。

さらに、トルコキキョウは「キキョウ」と言う名前が付いていますが、実はキキョウの仲間では無く、リンドウの仲間 (リンドウ目リンドウ科) とのことです。

また、トルコキキョウはトルコが原産のガーデンプランツでは無く、多くが日本で品種改良されたものとのことです。

トルコと言う名前が付いているのは、花の形がトルコの方が身に付けるターバンに似ていることが由来のようです。(少し無理矢理感のある名前の付け方な気もしますが…)

キキョウと言う名前が付いているのも、単純に花がキキョウに似ていることから来ているようで、植物学上の理由にちなんだ名前が全く入っていないという … 。

そんなユニークなガーデンプランツが「トルコキキョウ」です。

トルコキキョウの植え付けと管理方法について

それでは実際にトルコキキョウを植え付けていきたいと思います。

今回は、近くの園芸店で購入した3株を用意しました。(下の写真を参照ください。)

トルコキキョウには様々な品種があり、花弁数や色を選ぶことが出来ますが、今回は一重咲きの品種を選びました。

花弁は白を基調としており、縁が赤く染まる品種となります。

1つのポットに2つの苗が植えられており、1ポットで300円くらいでした。

このトルコキキョウの苗 (合計6株) を、6号鉢に植え付けていきます。

6号鉢では少し鉢が小さすぎるようにも思えるのですが、トルコキキョウは直立性が良いとのことでしたので、6号鉢で栽培してみることにしました。

次の写真が実際に植え付けを行った後の写真です。

培養土は、余っていた薔薇用の培養土を使うことにしました。一般的な培養土よりも通気性の良い培養土となっています。

培養土の中には、元肥として規定量のマグァンプを混ぜ込んでいます。

日照条件としては、朝8時から夕方16時まで直射日光が当たる南向きの場所で管理します。

液肥を1週間に1度、規定の希釈倍率で薄めたものを与えました。

それ以外は特に特別な事を何もせず、土の表面が乾いたら水やりをするくらいの管理方法です。

また、殺虫剤などの薬剤は一切使わずに育てましたが、害虫が寄ってくることはありませんでいた。

周囲で薔薇やヒマワリなどを育てていたため、虫たちはそちらの植物に集まり、トルコキキョウには集まらなかったと思われます。


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トルコキキョウの成長の特徴と成長速度 (直立に成長する)

さて、ここからはトルコキキョウの成長過程について、その詳細を記載していきたいと思います。

次の写真は、植え付け当日、植え付けから14日後、植え付けから40日後の様子を並べたものとなっています。

トルコキキョウは、とても直立性の高い特徴を持っており、植え付けから40日までは茎が湾曲したり倒れることがほとんど無く、真っすぐ空に向かって成長していることがわかります。

これならば、限られたスペースでも安心して育てられそうですね!

また、植付けから40日が経過すると、ようやく株の頂点に蕾が顔を出してくれました。

次の写真が、その蕾の様子です。少し見にくいかもしれませんが、複数の蕾が顔を出し始めています。

そして、下のグラフはトルコキキョウの成長速度を実際に測定した結果となります。

今回は6株のトルコキキョウを植え付けたのですが、全てに番号を付けて、株の高さを定期的に測定していきました。植え付けをした日から、40日間の記録となります。

今回植え付けたトルコキキョウは、植え付けから40日目で蕾が見え始めましたが、その時点では概ね40cm前後まで背丈が伸びました。

グラフを見てもわかるように、ほぼ経過日数に比例した成長の様子です。

蕾ができ始めると、株の成長では無く蕾の準備にエネルギーを使い始めると思うので、成長速度は鈍化していくものと思われいます。

栽培条件やトルコキキョウの品種にも依りますが、概ね40cmくらいの背丈と言うのが参考になるかと思います。

待ちに待ったトルコキキョウの開花!

さて、トルコキキョウを植え付けてから約2ヶ月が経過し、無事に開花の時を迎えました。

下の写真が、開花時のトルコキキョウの株姿です。

開花が近くなると背丈がさらに高くなるのに加えて蕾も重くなるため、茎が少し倒れ気味になってきました。そこで、麻紐でくくって倒れるのを防いでいます。

成長の状態に合わせて、支柱などでサポートしてあげた方が安心かもしれませんね。

強い風が吹くと、かなり風に煽られるような姿も見受けられました。

そして、開花した花を拡大したものが次の写真になります。

上記の通り、花弁数は少なく一重咲きの品種です。

白い花弁の縁がピンク色で、とても清楚な感じのお花ですね!

上に掲載した株全体の写真を見てもわかるように、花のサイズは、それほど大きくありません。

非常に長い茎の先に小さな花を付けるという特徴のため、鉢植えや地植えで楽しむよりも、やはり「切り花」に最適なお花だと思います。

また、トルコキキョウはリンドウ科の植物ですが、確かに花の形や特徴はリンドウというよりもキキョウに似ているように思えます…。

名前の由来や花の形など、色々と複雑な感じのガーデンプランツですね (笑) 。

また、トルコキキョウは茎の先端付近に蕾が次々と出てきます。

下の写真に示すように、咲いている花の下には次に咲く蕾がたくさん出てきているのが分かります。上の蕾から順番に咲き、下へ向けて開花が進んでいきます。

次の見出しでも記載しますが、トルコキキョウは花もちが良いので、多くの花が咲いた姿がとても綺麗になります!

咲き進んだトルコキキョウは、切り花で楽しむのがお勧めです。

実際に切り花にしたのが次の写真となります。

白と赤の花弁、緑の葉には濃い色の花瓶が似合いますね!

花もちも良く、直立性が高い特徴のため、トルコキキョウを咲かせたら、是非花瓶で楽しんでみて下さい!


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トルコキキョウは花もちが良いです!

トルコキキョウは、かなり花もちが良いお花です。

私の栽培での例ですが、開花してから20日程度経ってようやく花弁が弱くなってきました。

花弁が意外としっかりとしており、雨にぬれても綺麗な状態を維持してくれます。

また、切り花にして「切花延命剤」を使用すれば、さらに花もちが良くなるのかもしれません。

トルコキキョウに切花延命剤を試したことがある方がいらっしゃいましたら、コメント欄で教えていただけましたら幸いです!m(_ _)m

この記事の終わりに

この記事では、少し聞き慣れない名前の「トルコキキョウ」というガーデンプランツを育てた記録を紹介させていただきました。

筆者も初めて育てる植物でしたが、栽培方法はとても簡単で、行ったお世話と言えば施肥と背丈が高くなった株を麻紐で固定するくらいでした。

トルコキキョウは株の直立性が高く、6号鉢程度でも育てられるので、ベランダや玄関先などの限られたスペースでも栽培を楽しむことが出来ると思います。

また、花もちも良く、2週間くらいは綺麗な花の状態を維持してくれるのも嬉しいポイントです。

園芸店でトルコキキョウの苗を見かけたら、是非栽培にチャレンジしてみて下さいね!

それでは!

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