スーパーマーケットの野菜コーナーで販売されている「豆苗」。
鍋の具材やみそ汁など、様々な料理に使えるエンドウの若菜として有名ですね!
豆苗は収穫した後に豆を水に浸しておくと、新たな芽が成長して、2回目の収穫が可能であることが知られています。(豆苗のパッケージにも、2回目の収穫が可能であることが記載されています。)
では、豆苗は3回以上の収穫をすることは可能なのでしょうか?
多くの方は2回目の収穫が終わると、豆苗を廃棄されているかと思いますが、「実は豆苗は3回目の収穫も可能なのではないか?」と思い実際に3回目の収穫にチャレンジしてみました。
豆苗は安価な野菜ではありますが、1回でも多く収穫が出来たら料理に使える回数が増えますので、消費者の我々としては嬉しいですよね!?
この記事では、少しケチ臭い内容かもしれませんが、豆苗の3回目の収穫を目指した結果を紹介したいと思います。
自分でも予想していなかった結果が待っていました … 。
1回目の豆苗収穫後と2回目の収穫に向けた準備
さて、それでは豆苗栽培のスタートです。
まず最初に、2回目の収穫に向けた準備から紹介して来たいと思います。
下の写真は、スーパーマーケットで購入した豆苗を収穫し (1回目の収穫) 、その豆苗をタッパーの中で水に浸した状態になります。
豆苗をスーパーマーケットで購入して収穫した後、2回目の収穫を目指す場合には概ねこの写真のような状態になっているかと思います。
この状態で水やりを忘れずに管理しておけば、誰でも簡単に2回目までの豆苗収穫は可能です。
【豆苗の特徴】豆苗の新芽は葉の付け根から伸びてきます
次に豆苗栽培の大事なポイントである新芽の発生について記載します。
豆苗に限らず、多くの植物に言えることですが、新芽は葉の付け根にある発芽点から伸びてきます。
下の写真は、1回目の収穫を終えたばかりの豆苗の様子ですが、矢印で示した通り、葉の付け根の部分から2回目の収穫へ向けた新芽が芽吹いてくることになります。
この性質は豆苗の3回目以降の収穫を行うためにも、非常に重要なポイントになると思うので覚えておいて損は無いかと … 。
言い換えると、茎に葉が無い豆苗の芽は、2回目の収穫も困難になるということになります。
豆苗の収穫回数を増やすためには、発芽点となる葉が残るような状態で豆苗の収穫を行うということが重要になります。
2回目以降の豆苗収穫に向けて大切な事
私自身、豆苗を購入すると、必ず2回目の収穫を行っています。
その経験の中で、2回目の芽を元気に成長させるために必要だと思う管理方法が3つあります。
その内容を以下にまとめておきます。
明るい窓辺で栽培すること
一つ目は明るい窓辺で栽培するということです。これはとても重要です。
「豆苗がなかなか育たない」とお困りの方の多くは、日当たりの悪い台所に豆苗を置いてある場合が多いです。
豆苗も植物なので、日光が大好きです。直射日光は必要無いかと思いますが、明るい窓辺で管理してあげるだけで、成長の速度が目に見えて違いますよ。
水やりを絶対に忘れないこと
2つ目は水やりです。
豆苗は新芽の成長が始まると、水を吸い上げる速度が非常に速くなります。
タッパーにたくさん水を入れておいても、2日後には干からびている…なんてことが起こります。
当たり前ですが、水が干上がって時間が経つと、豆苗は目に見えて弱ります…。
そのため、容器に水が入っていることを頻繁に確認してあげて下さいね。
また、水を継ぎ足すだけでは無く、水の入れ替えをしてあげると「臭い」が軽減されます。
肥料 (液肥) は特に与えない
3つ目は「液肥」を与えないことですね。
豆苗は基本的に水を与えていれば、新芽が生えてくるため、肥料は要らないと思います。
(ただ、肥料を与えることに関しては賛否両論があるかもしれません。)
液肥を与え過ぎて豆苗の成長に支障が出るのも嫌なので … 私は与えていません。
2回目の豆苗収穫時に注意した点 -発芽点を残して収穫する-
さて、1回目の収穫が終わってから約10日が経過し、豆苗が下の写真の様に2回目の収穫が可能な状態に成長しました。
さっそく、2回目の収穫をしていきたいと思います!
しかし、ちょっと待って下さいね!
ここで何も考えずに、豆苗をバッサリと収穫してしまうと、3回目の収穫が不可能になってしまいます。
上で記載したように、3回目の新芽が出てくるために、発芽点が残るように2回目の収穫をしなければなりません。
下の写真は2回目の芽が伸びた状態になります。
「1回目の収穫でカットした場所」と記載してある場所が、1回目の収穫ポイントとなります。
そして、「2回目の収穫でカットすべき場所」と記載したポイントが、今回切るべき場所になります。
こうすることで、発芽点となる葉が1つ残ることになりますので (青色矢印の場所) 、3回目の新芽が伸びてくるポイントが残せることになります。
もし、この葉を残さずに収穫してしまうと、3回目の発芽点が無くなってしまいますので、新しい芽が出て来なくなり、豆苗栽培が2回で終わってしまう事になるのです。
そして、2回目の収穫が終わった豆苗の状態が下の写真となります。
1回目の収穫の時に比べて、2回目の収穫後は豆苗の背丈が少し高いことが分かるかと思います。
これは、3回目の新芽の発芽点を残したための結果です。
2回目の収穫でも、味噌汁の具材にするのに十分な量の豆苗が収穫できました。
さて、3回目の豆苗収穫は出来たのでしょうか?!
3回目の豆苗収穫は出来たのか? 思いがけない結果に…
2回目の豆苗収穫を終えてから、特に変わりなく豆苗の管理をしていきました。
しかし、2回目の収穫が終わってから約1週間後になりますが、豆苗が突然枯れ始めたのです…。
下の写真がその様子ですが、豆苗の芽が元気の無い状況で、萎れてしまっていることがわかります。
豆苗の芽が枯れているだけでは無く、豆苗から悪臭がします!!
豆苗の豆の部分に目をやると、次の写真の通り、何とカビが生えて腐っているでは無いですか!?
豆苗が枯れてしまったのは、どうやら根元の豆が腐ってしまったことが原因のようです。
残念ながら、これでは豆苗を廃棄するしかありませんね。
では、なぜ豆苗が腐ってしまったのか…?
原因を色々と考えてみました。
水替えは毎日行っていたので、水が古くなってしまったということは少し考えにくいです。
次に思い当たるのは … 季節 (気温) ですね。
今回の実験は、2022年7月初旬~半ばに行ったのですが、とても暑い日が続いていました。
日中は家を留守にするため、室内の気温は上昇して30℃を越えていきます。
その中での栽培であったため、室内の気温と湿度が原因で豆苗が腐ってしまったのだと思われます。
もしかしたら、春や秋の気温の低い時期にチャレンジすれば、3回目の豆苗が無事に生えて来たかもしれません … 。また、秋にチャレンジしてみたいと思います!
ただ、そもそも豆苗は3回目の収穫が可能な植物なのでしょうか!?2回しか芽が生えないという特徴があったら、そもそも3回目の収穫って無理ですよね!?
もし御存じの方がいらっしゃいましたら、コメント欄で教えて下さいm(_ _)m
この記事の終わりに
この記事では、スーパーマーケットで販売されている豆苗について、3回目の収穫を目指した結果を紹介させていただきました。
豆苗は発芽点を残しながら栽培することで、3回目以降の収穫も可能になるのではないかと考えて実験したのですが、豆苗の豆が腐ってしまうというトラブルで豆苗が枯れてしまいました。
豆苗が腐ってしまったのは、夏の高温と湿度が原因では無いかと考えましたが、そもそも豆苗は3回目の収穫が出来ない特性を持っている可能性があるかもしれません。(私は専門家では無いので、この点はちょっと詳細がわかりません。)
もし、3回目の収穫に成功したことがある方がいらっしゃいましたら、その詳細をコメント欄で教えていただけますと幸いです。また、3回目の収穫が不可能な植物学上の理由があれば、それについてもコメントで教えていただければと思います。
それでは、また秋に豆苗栽培にチャレンジしてみたいと思います!
では!