夏剪定後のミニ薔薇は芽かきの作業もお忘れなく!

最高気温が30℃を下回り、秋の雰囲気が感じられる9月後半。

夏剪定を行った薔薇には、秋の開花に向けた新芽の元気な芽吹きが見られる季節となります。

夏の間、猛暑に耐えてきた緑色の葉の隙間から、赤色の葉を伴いながら元気な新芽が出てくる姿をみると、秋に向けた準備が開始されたという安心感を得る瞬間でもあるかと思います。

そんな芽吹きの時期、多くの新芽を見れて嬉しいところではあるのですが、特にミニ薔薇には追加で行っておくべき作業があります。「芽かき」です。

この記事では、夏剪定後のミニ薔薇の芽かきについてまとめておきたいと思います。


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夏剪定から10日経ったミニ薔薇の様子

ミニ薔薇の成長力は本当に凄い!

ミニ薔薇の夏剪定について下の記事で紹介をさせていただいたのですが、その後は成長は目を見張るものがありました。

9月12日に夏剪定を行い、それから10日が経過した9月21日の写真を下で比べていますが、赤い葉を伴った新芽が至る所から出てきていることがわかります。

夏剪定の時には、芽吹いていたほぼ全ての新芽を除去して、完全に芽吹きをリスタートさせていただのですが、10日間でこれだけ成長するのです。

実は、少し見にくいのですが、ベーサルシュートやサイドシュートも多数発生しており、このまま成長をさせたら株が相当疲れてしまうのではないかという懸念がありそうな状態です。

ミニ薔薇を栽培するメリットは、樹勢が非常に強く、次々と薔薇の花を咲かせてくれるということですが、逆に考えると樹勢が強すぎて枝や葉が混みあってしまうというデメリットにもなります。

そのため、夏の剪定を行った後には、春と同じように新芽の芽かきの作業は必須だと思っています。

夏剪定後ミニ薔薇の芽吹きの状態と芽かき

ここからは、実際に行った芽かきの作業と、どのような新芽を芽かきで除去していったのかを写真入りで紹介したいと思います。

それほど難しい内容でも無いので、ミニ薔薇を栽培されている方であれば、写真を見ればご理解いただける内容かと思います。

既に「出開き」と化している新芽の除去

まず一つ目は新芽の芽吹きの時点でブラインドと化してしまっている部分です。

下の写真には①②③の新芽を図示していますが、①と②は枝の頂点に近い部分にあるため、頂芽優勢の効果で元気に新芽が伸びています。

しかし、③と記した部分にも新芽がありますが、実はこの新芽は既に出開きの状態になっており、開花が見込めない新芽になります。

ミニ薔薇の様な葉の多い薔薇は、このような出開きの部分は残しておく必要は無いと思います。

ミニ薔薇では無く、四季咲き性の薔薇などは葉が少ない場合などに出開きの芽は残しておいたりしますが、ミニ薔薇ではその必要は無いと思います。むしろ、残しておくと、風通しが悪くなったり、ハダニが発生する原因の葉となってしまいます。

また、次の写真は別の位置の写真ですが、出開きのもう一つの例になります。

この枝はそれほど充実した枝ではないのですが、①の新芽と②の新芽は元気が無く、そのまま出開きになりそうな状態です。また、頂点の③については完全に出開きの状態になってしまっているので、①②③の新芽を全て芽かきで除去してしまって良い状況です。または、枝を剪定してしまっても良いかもしれませんね。

一つの成長点から複数出てきた新芽

薔薇は葉の付け根にある成長点に3つの新芽があります。そのため、場合にも依りますが、一つの成長点から3つの新芽が出てくる場合がありますし、時期をずらして成長が始まる場合があります。

下の写真がその例になりますが、春の一番花を咲かせた充実した枝が生えているのですが、その根元から①②と記した新芽が出てきています。つまり、一つの成長点から合計で3つの芽が発芽したことになります。

春の一番花の充実した茎が出た点からは、2番目と3番目の芽は実はあまり良い芽になりません。もちろん、①②と記した芽が充実して育つこともありますが、この成長点に重心がかかってしまい、強風時の枝折れの原因にもなりかねないので、この様な新芽は芽かきで除去するようにしています。

枝の数が少なくて、花の数が少なくなりそうな株であれば、①②の片方を残しておいても良いかもしれませんが、私は基本的に芽かきで除去します。

細い枝に多数出た新芽

ミニ薔薇なので、少しくらい細い枝にも花は咲くだろうと、夏剪定の時に残していた比較的細めの枝がありました。ミニ薔薇は、そのような細い薔薇にもたくさんの芽吹きを見せます。

下の写真が一例ですが、とても細い枝なのに①②③④の合計で4つの新芽が芽吹いていることがわかります。

このような細い枝には、蕾が形成されてもせいぜい一つが咲くくらいになり、他の芽は出開きやブラインドになります。

そのため、現時点で最も成長している④の新芽以外は全て芽かきで除去してしまいます。

細い枝に付いたブラインドや出開きの新芽は、そもそも葉に元気が無いため、ハダニに狙われやすい葉になります。事前にそのような芽は除去してしまいましょう!


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芽かきの作業に合わせて変色した葉も除去する

この記事の前の記事なりますが、夏剪定の後には薔薇の葉が日焼けを起こしたような状態になってしまうことがあるということを紹介しました。

我が家の薔薇も、毎年のように夏剪定後に葉が日焼けしたような状態になるものあがあります。

下の写真が一つの例ですが、この薔薇の様に、葉が茶色く変色してしまうような状態になることがあります。

このような葉は、既に光合成を担う能力はありませんし、放置しておくとハダニの温床になったり、病気が蔓延する原因にもなります。

そのため、夏剪定後の芽下記のタイミングで除去してしまうようにしています。

葉は新芽の芽吹きで嫌でも増えていくので、このタイミングで元気のない葉は極力除去してしまいます。

この記事の終わりに

この記事では、夏剪定後のミニ薔薇の芽かきについて、芽かきを行った方が良い新芽の状態を写真と共に紹介させていただきました。

ミニ薔薇はその樹勢の強さと連続開花性で、気軽に始められる薔薇ですが、その樹勢を人の手で押さえてあげないと、葉が混みあい病気や害虫の原因になることが多々あります。

ミニ薔薇は春の芽かきだけではなく、夏剪定後の芽かきも秋薔薇の開花に向けた大事な作業になります。ミニ薔薇を栽培されている方は、是非夏剪定後の芽かきを行い、株の健全な育成をサポートしてあげて下さいね!

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