アスファルトに近い花壇の薔薇にはハダニが発生しやすい

以前の記事で、我が家の玄関前の花壇に植えているミニ薔薇がハダニの大被害に合ったことを紹介させていただきました。

この時は、本当にハダニの被害が酷く、葉が一枚もない状態にまで被害が拡大していました。

このミニ薔薇は無事に樹勢が回復して、しっかりと花を咲かせられる状態まで持ち越してきたのですが、8月後半に入り再びハダニの発生が確認されました。

このミニ薔薇は毎年のようにハダニの被害を受けやすいのですが、ミニ薔薇だからハダニの被害を受けやすいと思っていたのですが、実はその考え方は間違っており、育てている環境自体が悪いのではないか?と思うようになりました。

この記事では、育てているミニ薔薇が置かれた環境に焦点を当てて、ハダニ発生との関係を考えてみたいと思います


Advertisement

再びハダニが発生したミニ薔薇

私のブログではハダニ被害の記事で何度か登場していただいている、玄関前の小さなスペースに植えているミニ薔薇です。

このミニ薔薇、今年の初夏のハダニ大被害を受けた後、順調に回復して上の写真の様に葉がモリモリと茂っている状態になっています。

一応、葉の整理や枝の整理は定期的に行っており、風通しの良い状態は維持できるようにしています。

しかし、8月24日に確認したところ、株元に近い葉に数か所ハダニの発生が確認されました。

大きな被害は出ていませんが、ハダニは初期対応が最重要になるので、これからハダニの退治に向けた薬剤散布などを施すところです。

薬剤の散布も定期的に実施していましたが

前回のハダニ被害の後は、かなり気を遣ってハダニに対する管理を進めていました。

葉が多くなりすぎないこと、特に株元に近い位置の葉はなるべく除去して、ハダニが発生しないような環境作りをしていました。

また、夏は害虫たちの発生が最も多くなるので、総合殺虫剤やコロマイト等のハダニにも効果がある農薬を定期的に散布していました。

しかしながら、今回再びハダニの発生が確認され、少し落胆している所になります…。

薔薇の栽培ではよくあることではありますが、今年はかなり努力してハダニ対策をしてきたので、ショックが大きいですね。


Advertisement

アスファルトに囲まれた花壇がハダニ発生の原因かも

ミニ薔薇だけが特殊な栽培条件にあることを再考

私の管理している他の薔薇にはハダニが出ておらず、今回はこのミニ薔薇だけがハダニの被害を受けていました。

あらためてその事実を考えてみると、実はミニ薔薇がハダニに弱いことが原因ではなく、ミニ薔薇が置かれた環境が悪いのではないか?と思うようになりました。

このミニ薔薇が置かれた環境は、他の記事でも紹介していますが、玄関前の門柱と道路の間にある約20cmという狭い花壇になります。

そして、下の断面図に示すように、全面を道路であるアスファルト、背面側を背の高い門柱が囲んでいるような状態になります。この培養土のある幅が約20cmと狭い状況です。

このような狭い場所でもミニ薔薇はたくさん花を咲かせてくれますし、栽培が可能であることを述べてきましたが、以下で説明するように、実はハダニに対してはデメリットがあるのかもしれません。

アスファルトに囲まれると高温になりやすくハダニが好きな環境になる

さて、ここからがハダニの原因となり得る栽培環境についてのお話になります。

上で紹介したように、ミニ薔薇は前面をアスファルト、背面を門柱に囲まれた狭い花壇での栽培となっています。

アスファルトは夏には直射日光で高温に熱せられ50℃くらいにはなります。また、門柱は白色をしているのでアスファルトほどは高温になりませんが、日光を反射しますので薔薇にとっては反射された日光に影響を与えられるような状態になります。

つまり、下の図にある通り、ミニ薔薇は高温になりやすい環境に囲まれていると言っても過言ではないのかと思います。

ハダニの発生しやすい状況と言うのは、「高温環境」「乾燥した場所」「弱った葉」などが挙げられます。その中でも、今回紹介しているミニ薔薇は、高温環境と乾燥した場所と言う2つの条件が揃っているものと思われます。

高温環境は上で書いたように、アスファルトや門柱に囲まれていることに該当します。また、乾燥した場所と言うのは、土が露出している面が少なく、夏は雨が降らないので常に乾燥した状態であると言えます。

ハダニが好む環境が揃っている場所になるので、毎年の様にハダニが発生しやすいのかと考えられます。

これまでは、ミニ薔薇だからハダニに弱いとか、ミニ薔薇だからハダニに狙われやすいという先入観がありました。しかし、あらためて栽培環境を考えてみると、実は栽培している環境自体がハダニを発生させやすい条件だったのかもしれません。

何か不具合が起こった時に、原因を虫の視点で考えるのではなく、鳥の視点で考えると良いと言われます。つまり、狭い視点で考えるのではなく、広い視点で考えるということです。

今までは「ハダニに狙われやすいのがミニ薔薇の特徴」と言うことだけを考えてきましたが、ちょっと視点が狭すぎたのかもしれませんね。

日々の葉水散布が必要だと思われます

薬剤を散布したとしても、その薬剤に耐性を持ってしまったハダニはいつまでも生き続けます。そのようなハダニがいたから、薬剤を散布していたとしても、今回のようなハダニ再発が起こったのだと思います。

ハダニが発生しないように葉と枝の整理をして、さらに薬剤も定期的に行っていてもハダニが発生してしまうということは、次に見直すべきは「栽培環境」だと思います。

上で記載したように、高温の環境と乾燥しやすい環境の2つがハダニ発生に影響していると考えられるので、どちらかを改善すればハダニを抑制できるのではないかと思っています。

高温の環境については、栽培している場所が決まっているので、これを変更することは現時点では考えていません。この場所に植えてあるミニ薔薇を鉢植えにしたりしないと改善はしないと思いますので、そこまで大掛かりな事はしたくありません。

したがって、乾燥した環境を改善していくことにしたいと思っています。具体的には、私の住む地域は8月に雨が降らないことが多いので、放っておくと常に乾燥した状態になってしまいます。

そこで、朝または夕方に葉水をしていこうと思います。

葉水は霧吹きを使って葉の表面と裏面に水を散布していく方法ですが、葉が極端に乾燥してしまう状況を改善してくれます。また、葉の裏にも水を撒くことで、ハダニが嫌う観葉を作り上げるという効果もあります。

また、与える葉水の中に少しだけ活力剤や液体肥料を混ぜておくと、より効果的です。植物は葉からも栄養分を吸収しますので、葉が弱っている状況を改善して、ハダニが付きにくい丈夫な葉を育てることが出来ます。


Advertisement

この記事の終わりに

本記事では、我が家の玄関前のミニ薔薇が今年2回目のハダニに被害が出たことを紹介し、その原因について私の考えるところを記載させていただきました。

ミニ薔薇は基本的にハダニの被害を受けやすいので、ハダニ被害を受けた時には「ミニ薔薇だから仕方ない」と終わらせてしまうパターンが多いかと思います。

しかし、視点を考えてみると、普段の水やりや肥料そして栽培している環境の観点で見直すべきことが多くあるのかと思います。また、害虫などは被害に合ったことの根本的な原因を考えないと、今後も被害が頻発していくのかと思います。

本記事が、薔薇のハダニにお困りの方にとって、何か対策を考えるヒントになれば幸いです。

最新情報をチェックしよう!