自分で栽培した薔薇のドライフラワーに挑戦!

薔薇の栽培を始めてから、毎年のように思っていたことがあります。

「薔薇のドライフラワーに挑戦してみよう」

決して難易度が超高いというわけでは無いのですが、なかなか着手せずに数年の日々が経過しました。

薔薇が咲くと、その咲いた薔薇に満足してしまって、ドライフラワーにすることを忘れてしまいます。剪定してしまった後に「あっ!今回もドライフラワーに挑戦するのを忘れてた…」ってなっていたんですよね。

ただ、今年の秋は違います!とりあえず数は少なくても良いので、1本か2本の薔薇をドライフラワーにしてみようと思い試しにやってみました。

この記事では、薔薇のドライフラワーの楽しみ方、作り方をお伝えできればと思います。また、ドライフラワーに適した薔薇の特徴などもお伝えできればと思います。


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自分で育てた薔薇のドライフラワーは一味違います

薔薇は花の女王と呼ばれ、多くの花の中で美しさの頂点に君臨する花です。

その種類の多さ、香りの素晴らしさ、そして花の大きさや形、どれを取っても誰もが認める花の女王だと思います。

薔薇は病気や害虫の観点で、育てる難易度が高いため、一般的な草花と比べると少し敷居が高いと言っても間違いは無いかと思います。

しかし、そんな薔薇だからこそ、自分で栽培して咲かせた時の嬉しさは、本当に大きなものだと思います。

その栽培努力の証である薔薇の花ですが、咲かせたままにしておくといずれ花の形が崩れ、枯れ落ちてしまいます。だからこそ、ドライフラワーにして家の中で長い時間楽しみたいとずっと思っていました。

お店で売っている薔薇のドライフラワーは、大量生産された薔薇をドライフラワー化したものであり、いわゆるブランドローズでは無いことが多いです。

しかし、皆様が御家庭で栽培にチャレンジしている薔薇は、少しお値段が高いブランドローズであり、量産の薔薇とは一味も二味も違う美しさがあります。

そして、育て方や栽培の環境によっても薔薇の花の表情が違うので、世界で自分だけの特別なドライフラワーが作れます。まさに、薔薇を育てた方の特権でもあると思います。

ですので、ドライフラワーに挑戦しないのはもったいない!

私自身、冒頭で話したようにドライフラワーに挑戦するのを先延ばしにしてきたことを若干後悔しています。

「もし、もっと早くに挑戦していたら…大量のドライフラワーが出来て部屋に飾れたのに…」と。

ドライフラワーにする薔薇の選定

ドライフラワーにする薔薇の選定ですが、基本的には自分が育てた好きな薔薇を使えばOKだと思います。

もちろん、お花屋さんで販売されている切り花の薔薇を使ってもドライフラワーの薔薇は作ることができます。

今回は自分で育てた薔薇をドライフラワーにするということで、花壇に咲いている薔薇を切り花にしていくところから始めて行きます。

ドライフラワーにするので、少なくとも茎が30cmくらいはあったほうが良いかと思います。

今回ドライフラワーにする薔薇の一つは、下の写真のジュビレ・デュ・プリンス・ドゥ・モナコです。もう少し早めに切り花にした方が、ドライフラワーにした後に切れだったかもしれませんが、初めて挑戦なので気にせず…。

本来はその薔薇が最も綺麗に咲いている状態でドライフラワー化の処理をするのがベストだと思います。もし、ドライフラワーに挑戦される方は、薔薇の咲き具合に注意してくださいね!

何故この薔薇を選んだかと言うと、秋のジュビレ・デュ・プリンス・ドゥ・モナコは、花弁の淵の赤色が色濃く出てくれて、一番綺麗な開花になっているからです。また、秋のジュビレ・デュ・プリンス・ドゥ・モナコは枝の長さが長くなりやすく、春や夏に比べるとドライフラワーにするのに適した枝の長さが得やすいというメリットもあります。

また、ミニ薔薇の「ノヴァ」という品種についても、ドライフラワーを同時に行うこととしました。


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ドライフラワーの下準備

ドライフラワーにするためには、余分な葉や棘は除去すべきかと思います。

もちろん、そのまま葉の付いた状態でもドライフラワー化できますが、飾る時に邪魔になってしまうので、切り花にした時点で処理しておきました。

下の写真の通り、約30cm程度の枝を残して切り花にして、5枚葉は全て除去しました。また、棘は先端の鋭い部分だけを切り落としています。

これでドライフラワー化の下準備は完了です。

乾燥させてドライフラワー化

では、上で下準備を済ませた薔薇のドライフラワー化に進みます。

ドライフラワーは、簡単に言えば薔薇の茎や葉、花の中にある水分を乾燥させてパリパリの状態にさせるということです。

つまり、端的に言うと「乾燥」です。ですので、乾燥している場所に紐で吊るしておくだけです。

実際のドライフラワー化の場面を、下で写真と共に紹介しますね。

ドライフラワー化の初日

乾燥しやすい場所ならどこでも良いと思います。

私は薔薇の茎にビニール紐をつけて、カーテンに括り付けて干しました。1本だけでは寂しかったので、上で紹介した通り、一緒に花壇に咲いていたミニ薔薇のノヴァも1本だけドライフラワーにしてみます。

ドライフラワーは必ず花を下に向けて干すようにします。

花を上を向けて干すと、乾燥するにつれて花首が垂れ下がってしまったり、茎が折れる原因となります。

下に向けて干すことで、一番重い花が一番下になりますので、茎が曲がったり花首が曲がってしまうような事は無くなります。

さて、ここから長い長いドライフラワー化の旅が始まります。

さて、ドライフラワー化にはどのくらいの時間がかかるのでしょうか?

とりあえず、花や葉がパリパリに乾燥するまで放置して見ようと思います。

ドライフラワー化の2日目の様子

2日経つと、かなり変化が出てきました。

下の写真の様に、葉は完全に重力に負けて下を向き、開いていた花も花弁が重力に負けてしぼんできました。

花弁が小さく花弁の厚みもあるミニ薔薇のノヴァの方は、まだ花の形が切り花にした状態を維持しているように思えますが、ジュビレ・デュ・プリンス・ドゥ・モナコの方には大きな変化があるのがわかります。

ジュビレ・デュ・プリンス・ドゥ・モナコの方について、初日と2日後の花の拡大写真も載せておきます。よく見ると、花弁の周囲の鮮やかな赤色も色がくすんできましたね。

このままで大丈夫なのでしょうか?

若干心配になりますが…「果報は寝て待て」ですので、しばらく放置します!

ドライフラワー化の5日目の様子

薔薇のドライフラワー化を始めて5日経つと、葉がパリパリに乾燥して、薔薇の花もかなり萎れてきました。

特に花の変化が大きいのはジュビレ・デュ・プリンス・ドゥ・モナコの方で、開花していた時の様子とは全く違う萎れた花の状態になりました。

ドライフラワーにした初日には、ジュビレ・デュ・プリンス・ドゥ・モナコの方が綺麗に仕上がるのかと思っていましたが、花の形を保存するという意味ではミニ薔薇のノヴァの方が確実に花の形を維持しています。

この違いについて少し考えてみました。

実際に切り花にする前、咲いている時の花の寿命を考えてみると、ノヴァの方が確実に花の寿命が長いです。

ジュビレ・デュ・プリンス・ドゥ・モナコは開花してから10日くらいすると花弁が落ち始めるものがありますが、ノヴァは開花後に2週間経っても花弁が散らずに花の形を維持します。つまり、ノヴァの方がドライフラワー化した時も、開花した状態を維持しやすい性質になっているのだと思います。

この比較から、ドライフラワーにする時には、花持ちの良い (花の寿命が長い) 薔薇を選んだ方が、より開花した状態を保持してドライフラワーになってくれるとおいうことかと思います。

実際に、上の写真では、ノヴァの方は花弁も乾燥してパリパリの状態になってきているので、この状態でドライフラワー化が進むのだと思います。

逆に、ジュビレ・デュ・プリンス・ドゥ・モナコの方は、花弁にしっとり感が残っているため、まだ乾燥の最中だということも感じ取れました。

また、花の大きさもドライフラワー化の状態にかかわって良そうです。ノヴァはミニ薔薇なので、花弁のサイズが少し小さいです。つまり、花弁の重さが軽いので、自重による花弁のたり下がりが少ないということが考えられます。

総合的に考えると、花持ちが良く花のサイズが少し小さめの薔薇が最もドライフラワー化に向いているということが言えるのかもしれません。来年の春は、別の品種の薔薇でも試してみたいと思います。

で、ノヴァの方がドライフラワーに向いていそうだったので、花壇に咲いていたノヴァを追加でドライフラワー化することにしました。合計4本を切り出してきて、下の写真の様に花束状態で乾燥させていきます。


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10日目で薔薇のドライフラワー完成!

初めての薔薇のドライフラワーにチャレンジしてから10日目になりますが、完全に花も葉もパリパリに乾いて、ドライフラワーが完成しました。

正直なところ、ジュビレ・デュ・プリンス・ドゥ・モナコは失敗に近いです。

花か完全に閉じてしまい、花弁数も多いため重量が重く、花の付け根の部分で枝が折れてしまいました。

ノヴァについては、花の大きさが少し小さいため、ドライフラワー化しても茎が折れることは無く、かつ花が開いた状態になっています。

そのため、全ての薔薇がドライフラワーに適しているのではなく、品種によってはドライフラワーが難しいということが言えるのだと思います。

ドライフラワーにできるか否かは、正直なところ、各品種ごとにやってみないとわかりません!

また、ドライフラワーにして気付いたことが、もう一つあります!ドライフラワーにすると、薔薇の香りが強くなったことです。

今回ドライフラワーにした「ジュビレ・デュ・プリンス・ドゥ・モナコ」と「ノヴァ」ですが、どちらも開花している時には薔薇の香りがほとんどしない品種です。思いっきり鼻を近づけて、かすかに香る程度の品種です。

しかし、ドライフラワーにしてみたら、水分が完全に抜けて、香りの成分が凝縮されたためだと思いますが、香りが強烈になりました。

薔薇の香りを凝縮したような濃い香りを放つようになっています。若干酸味が混じったような香りです。

もし、あまり香りが強く無い薔薇があったら、ドライフラワーにするとその花の香りが感じ取れるかもしれません。

また、後日ドライフラワー化に追加したミニ薔薇「ノヴァ」のドライフラワーも数日後に完了し、下の写真の様にドライフラワーの束ができました。

この記事の終わりに

この記事では、自分で育てた薔薇のドライフラワー化にチャレンジをしてみました。

薔薇は、花が終わると剪定をして全て廃棄してしまっていたのですが、ドライフラワー化することで長くお気に入りの花を楽しむことができます。

今回の経験からは、ドライフラワーに適している品種と適していない品種があることもわかってきました。正直なところ、ドライフラワーにできるか否かはやってみないとわかりません。

春や秋の開花のシーズンに、薔薇のドライフラワーにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

もし、ドライフラワーに適している品種や、ドライフラワーに適している品種の見分け方などがあれば、コメント欄で教えていただけましたら幸いです。

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