我が家ではエピデンドラムと言う蘭を栽培しているのですが、春の開花が終わって、次の新芽が育った来た際、葉が枯れてしまうという事態が突然起こりました。
新芽が4本元気よく伸びてきたのですが、そのうち2本の芽に付いている葉が茶色や黒色に枯れてしまったのです。
何故なのでしょうか!?
この記事では、その原因と私の行ったお手入れ方法について御紹介していきたいと思います。
エピデンドラムという蘭について
エピデンドラムという蘭を御存じない方もいらっしゃるかと思いますので、エピデンドラムの花について簡単に紹介したいと思います。
エピデンドラムは蘭の一種で、株元から生えた茎に多くの葉を展開させながら成長し、写真の様に茎の頂点に束になったボール状態の花を咲かせる品種になります。
写真は私が栽培しているエピデンドラムの2020年春の開花の写真ですが、色も様々ありますし、多くの花が連続で咲き続けるので長い間花を楽しむことができる蘭になります。
しかも、明るい窓辺であれば、室内でも育てることが出来るため、場所を選ばず手軽に始められる蘭かと思います。
2020年の春の開花や管理方法などは、以下の別の記事にまとめておりますので、そちらをご参照ください。
葉の枯れた新芽の様子について
葉の枯れてしまったエピデンドラムの新芽ですが、下の写真に示すように、4本ある新芽のうち2本の葉が茶色くなってしまいました。
新芽の葉が全て枯れるのではなく、頂点付近にある葉だけが1枚か2枚枯れ落ちている状況です。
4本のうち最も成長している2本の新芽は特に大きな問題は無く育っているのですが、後から伸びてきた2本の新芽が、上記の通り葉が一部枯れてしまうという状況となりました。
葉が枯れてしまった原因について
新芽の葉が枯れてしまった原因について、私の管理方法で思い当たることを考えてみました。
原因① 水やりの頻度が少なかった
新芽の伸びる時期は、新芽を伸ばすための水分や養分が必要になります。
しかし、私の管理方法として花期が終わった後は、1週間から10日に1度くらいのペースで水やりをしていました。
頻度が少ないので、水を与える時には水苔が完全に乾燥している状態であることは確認していました。
そのため、新芽が伸びて葉を展開させていくときに必要な水分が足りなかったことが一つの要因として考えられます。
葉が全て枯れるのではなく、成長点にある最も若い葉だけが枯れているという点からも、水分の供給が追い付かずに枯れてしまったのかと思われます。
原因② 優先して成長している別の芽に養分を取られてしまった
もう一つの原因は、最も成長している新芽に養分を持っていかれてしまったということです。
下の写真に示すように、この鉢植えにはA (ピンク色) とB (黄色) の2つのエピデンドラムの株が植えられています。
A-1とA-2が同じ株の芽、同じくB-1とB-2が別の株から出てきた新芽になります。
それぞれの株ともに、葉が枯れてしまった芽と言うのは後から成長が始まった芽になり、新芽としての充実度で考えるとそれぞれ1番の方がしっかりした芽になっています。
そのため、それぞれの株ともに、良く成長している新芽にばかり養分が届き、小さい方の芽は優先度が下がってしまっている可能性があります。
薔薇で考えると「頂芽優勢」という性質でしょうか。より成長して背の高い茎ほど太陽に近く、栄養を得やすいという性質です。
上で紹介した通り、水やりの量が少なかったことも考えられるので、成長が早い1番の芽に水分・養分が取られ、2番の小さい方の芽には水分・養分がしっかりと回ってこなかったのではないかと考えられます。
芽が完全に枯れてしまったのかを確認
葉が枯れてしまった場合、確認すべきことは1つです。
その芽が完全に枯れてしまったのか?それとも、葉だけが枯れてしまったのか?
もし芽が完全に枯れてしまっているのであれば、その芽は切り落とすことも視野に入れなければなりませんが、1枚の葉だけが枯れてしまっている場合には、その芽はまだ残しておく価値があります。
その判断ポイントを以下で記載したいと思います。
成長点を確認する
必ず確認しておくべきなのは、芽の頂点にある成長点の部分です。
この頂点の部分から新しい葉が芽吹いてきますので、この部分が完全に枯れて無ければ成長してくれる可能井性も残っています。
下の写真の様に、上で紹介した「A-2」と記した芽の先端を見ると、実は枯れた葉の間から緑色の新しい葉が顔を出していることがわかります。少しだけ見える緑色の部分があるかと思いますが、これが新しい葉が芽吹いているポイントです。
もし、芽自体が完全に枯れていたらこのように新しい葉が芽吹いてくることは無いので、このように新しい葉が出ていれば、芽を残して様子を見えておくべきです。
成長していれば枯れた葉だけを取り除く
上で説明の通り、新しい葉が出ているようであれば、枯れてしまった葉を除去してあげるようにしてください。
枯れてしまった葉は、新しい葉が出てくるのを邪魔しますし、腐ってしまったり見た目が悪いので除去してしまいます。
実際には枯れた葉を取り去った「A-2」の新芽の写真が下の通りですが、予想通り新しい葉が頂点に芽吹いており、成長が続いていることがわかります。
今後の管理方法について
今回紹介したエピデンドラムの新芽の葉が枯れてしまったことは、水分および養分がしっかりと株全体にいきわたらなかったことが原因と考えられます。
そのため、今後の管理としては株全体に水分・養分が回るようにするため、水苔が乾いた時点で直ちに水やりを行い、週1度は薄めた液肥を与えて管理するということが望ましいのだと思います。
また、日光の量については、あまり急激に環境を変えるのも良くないですし、普段直射日光に当たっていなかった葉を直射日光に当てると葉焼けを起こす危険性も高まります。
そのため、水やりの管理だけを普段以上に気を遣っていくことが管理の改善ポイントかと思います。
エピデンドラムが同じような症状になってしまった方の御参考になれば幸いです。