クレマチスは蔓が折れても大丈夫!蔓が折れた後の成長も紹介

薔薇が好きな方であれば、一度は注目したことがあるであろう植物…それが「クレマチス」です。

キンポウゲ科に属する蔓性の植物であり、薔薇には無い青色の綺麗な花を咲かせる品種もあることから、薔薇と一緒に咲かせることでも人気のある植物です。

蔓性の植物ですが、つる薔薇のような剛直な蔓は持っていないため、トレリスやオベリスクなどの様々な構造物に容易に誘引が出来るというメリットもあります。やろうと思えば、薔薇の茎や蔓に誘引することも可能です。

しかしながら、枝が細く所々に節が存在するため、蔓が折れやすいというのが栽培上の注意点があります。

私自身も、クレマチスを育てていく中で、何度も蔓が折れてしまったことを経験しています。

この記事では、クレマチスの蔓が折れてしまった実例を紹介し、蔓が折れた後のクレマチスの成長についても写真を取り入れながら詳しく紹介したいと思います。

クレマチスの蔓が折れてしまい心配されている方を安心させられる記事になれば幸いです。


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春のクレマチスは特に枝が折れやすい

クレマチスの蔓は実は折れやすい特徴を持っています。

特に春に新しい蔓が伸び始めているクレマチスは、蔓がとても折れやすい傾向にあります。

その理由について、詳しくお話したいと思います。

蔓が新鮮で瑞々しいので折れやすい

まず、春に伸びてきたクレマチスの新しい蔓は、とても瑞々しい状態になっています。

クレマチスに限らず様々な植物がそうですが、その年に出てきた新しい新芽は水分をたくさん含んでおります。

そのため、少し力を入れただけでも「ポキッ」と簡単に折れてしまいます。

枝が曲がるだけ済めば良いのですが、一定の力が加わると最も弱い部分 (特に節の部分) から完全に蔓が折れてしまいます。

クレマチスの蔓はとても細く繊細な事が特徴的ですが、細いということは折れやすいということに直結します。

昨年発生した蔓であれば、蔓の表面が固くなっているため節の部分も比較的強いのですが、若い新しい蔓はその反対です。

特に「節」の部分が特に折れやすい

次にクレマチスの蔓は、一本の蔓が続いているように見えますが、実は葉の出ている部分に節があります。

そして、その節の部分は力を入れると、とても簡単に折れてしまいます。

イメージとしては蔓と蔓が接合されているようなポイント、それが「節」の部分になります。

下の写真で、黄色の矢印の部分がクレマチスの節の部分になりますが、葉が展開している部分の付け根に節が存在します。

この部分が本当に弱いです。

春に誘引の作業をするときには、節の部分を保護しながら作業しないと簡単に蔓が折れてしまいます。

春の強風が原因で折れることが多々ある

春という季節は強風が吹く日が結構あります。

そして、その強風が原因でクレマチスの蔓が折れることが多々あります。

クレマチスは春の成長期には1日に数cm伸びることが普通にありますので、いつの間にか蔓が長く成長している状態になります。

そのため、私の栽培経験の中でも、春の強風が吹いた時に節の部分で蔓が真っ二つに折れてしまっていたことが何度かあります。

蔓が伸びてきたら、見て見ぬふりをせず、強風で折れる前に構造物への誘引作業が必須となります。

折角成長した蔓が途中で折れてしまったら、それは開花期が遅くなることを意味しているので、なるべく蔓が折れないように早めの保護が重要になります。

蔓が折れた後の処置について

次に蔓が折れてしまった場合の処置について紹介しておきます。

蔓が曲がってしまった場合と蔓が完全に真っ二つに折れてしまった場合に分けて紹介します。

蔓が曲がっただけの場合

蔓が曲がっただけの場合については、蔓が持つ自然治癒力で回復させることが可能です。

下の図に示すように、節と節の間の蔓の部分で折れてしまった場合になります。

このように折れ曲がってしまった場合には、折れてしまった部分をセロハンテープで止めて補強しておけば、蔓の中の道管や師管は有効に働きます。

また、割りばしを短く切ったものを蔓が折れた場所の補強材として使用することもできます。

節の部分で完全に折れてしまった場合

次に、節の部分で完全に折れてしまった場合です。

下の図の様に、節の部分で真っ二つに折れてしまった場合になります。

このように、蔓が完全に二つに分離してしまった場合は、再び結合させることは困難になります。

例え、セロハンテープなどでくっつけたとしても、私の経験上は蔓の細胞同士が再び結合してくれる可能性は低いです。

そのため、下で説明する通りですが、折れた部分から新芽が芽吹いてくることを待つしかないです。


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蔓が完全に折れたクレマチスの実例

では、実際に蔓が完全に折れてしまったクレマチスの例を紹介します。

この例は2021年3月に、強風が原因で折れてしまった蔓になります。

下の写真の左側が折れてしまった部分、右側の写真が折れて分離してしまった蔓になります。

オベリスクに誘引をしていたのですが、それでも強風によって折れてしまいました。

上でも紹介しましたが、これは節の部分を起点として蔓が折れてしまった例になります。

このように蔓が完全に2つに分離してしまうと、つなぎ合わせることはほぼ不可能になります。

そのため、次に示すように、蔓が折れてしまった場所からの新芽の成長を待つことになります。

蔓が折れても節から新しい蔓が伸びてきます

上で紹介した蔓の折れてしまったクレマチスですが、約10日くらい経つと下の写真の様に折れた部分から新しい芽が発生してきます。

葉が伸びている節の部分に新し発芽点があるため、両側から2本の新しい蔓が顔を出している状態になります。

そして、この新芽は約1か月くらい経つと、次の写真のように太い蔓になって育っていきます。

このように、節のある部分で蔓が折れてしまっても、その場所から次の新芽が伸びてきますので心配はいりません。この蔓が元気よく伸び始めて、花を咲かせてくれます。

(蔓が折れたからと言って枯れることはありません。)

また、写真の様に1本の蔓が2本に分岐するので、上手く育てば花の数が増えることになります。

さらに、一つ下の節からも新しい芽が出てくることもあるので、そうなると花の数がさらに増えてくれる可能性が高まります。

ただし、上で記載した通り、新芽の伸びがリセットされてしまうので、開花に要する時間が長くなるというデメリットがあります。また、故意に蔓を折って枝分かれを多くするようなことをしても、クレマチスは上手く咲かないことが結構あります。ですので、私の経験上ですが、故意に蔓を折るようなことはしない方が無難です。


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この記事の終わりに

この記事では、クレマチスの蔓が折れてしまう原因や、折れてしまった部分からの新芽の芽吹きについて御紹介しました。

クレマチスの蔓はとても脆いため、節の部分で簡単に折れてしまう特徴があります。

そのため、長く伸びてきた時には構造物に固定することが必要になります。

特に春は風邪の強い日が多いので、成長したクレマチスの蔓が折れてしまう事が多いです。

蔓が折れてしまっても、折れた部分から新芽が成長します。しかし、蔓が折れてしまうと次の新芽が伸びて花が咲くまでに時間を要するので開花期が一気に遅くなってしまうというデメリットがあります。

そうならないためにも、先手先手で蔓の保護をしていきましょう!

また、次のリンクでは、クレマチスの1年間の育て方も紹介しています。御参考になれば幸いです。

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