アガベの成長速度を実測!1年間の成長を紹介

多肉植物の中でも、その株姿のカッコ良さで人気が高い品種が「アガベ」です。

アガベは品種の多さからコレクション性が高いだけでは無く (一株で数万円する品種も…) 、そのクールな株姿がインテリアにもマッチしやすいため、男性にも人気の多肉植物となっています。

私自身もアガベを数株育てていますが、お気に入りの鉢に植替えて部屋に合った雰囲気を出したり、家具に合う品種を選んだりするのがとても楽しく思えています。

そんなアガベですが、別名で「Century Plants」と呼ばれています。

直訳すると「世紀の植物」となりますが、アガベの成長速度が遅く、ゆっくりと育つ特徴から付けられた名前だと聞きます。

実際に栽培していると、確かにその成長の遅さを身をもって感じることが出来るのですが…。

では、アガベはどのくらい成長が遅いのでしょうか?

この記事では、筆者が育てているアガベを例に取り、1年間でどのくらいの成長を見せたのかを御紹介させていただきます。

【注意】本記事で紹介するアガベの成長速度は、特定の品種を筆者の育て方で栽培した結果となります。全てのアガベが同じように成長するわけではありませんので、あくまでも参考例としてお考えいただけましたら幸いです。


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成長速度を測定したアガベについて

本記事で成長速度を確認したアガベは「雷神」という品種です。

それほど高価な品種では無く、一株2,000円程度で購入が可能なものとなります。

以前の私の記事で、植替えを紹介した品種でもあります (下のリンク参照) 。

平べったく面積の大きな葉が特徴で、葉の先端に鋭い棘が形成される美しいアガベです。

放射状に葉を広げるため、丸い鉢が良く似合う品種でもあります。

このアガベを今の鉢に植替えたのが2021年1月末になります。この記事を作成したのが2022年2月中旬になりますので、約1年間の成長を観察したことになります。

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成長速度の測定方法 (葉の数と株の高さ)

成長速度の測定方法ですが、何を指標にしたらよいのか迷ったのですが、以下の2つの項目で成長を観察してきました。

① 多肉の葉の数

② 株の高さ

①の葉の数については、定期的に葉の数を確認して記録していきました。一部、葉が折れてしまったり、葉が朽ち果ててしまった部分もありますが、それらの葉も発生した葉の数として結果にはカウントしています。

また、②については、下の写真に示すように、株の高さを物差しで計測したデータとなります。ただし、正確な高さを測るのは難しいため、下で紹介するデータには数ミリメートルの誤差はあると思って下さい。


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1年間の管理方法 -施肥や水やり-

アガベ「雷神」の1年間の管理方法ですが、アガベを育てる基本的な管理で育ててきました。

冬の時期は土がなかなか乾かないので、水やりは2週間から3週間に1度程度としました。土の乾き具合を確認して、乾いていなければ与えないように注意しています。

春から秋にかけては、液体肥料を月に1度、水やりのタイミングで与えています。また、緩効性肥料も2カ月に1度のペースで規定量を与えていました。

アガベは乾燥した地域が原産になるので、例え夏の暑い時期であっても、土がしっかりと乾かない限りは水を与えないようにしました。

日当たりについては、一日に約6時間の直射日光が当たる南向きの場所です。

土や鉢については、上で紹介した「アガベの植替えの記事」を御参照下さい。

アガベの成長速度の実測結果

では、実際にアガベの成長を観察し、その成長速度をデータ化したものを紹介します。

このデータを見ると「アガベの成長って本当に遅いんだなぁ…」と感じることが出来ると思います。

写真で見るアガベの成長

まず最初に、写真を並べてアガベの成長を見ていきたいと思います。

次に示す写真で、上が2021年1月末の状態、そして下の写真が1年後の2022年2月初旬の株姿です。

2021年1月には、鉢植えの土の表面が見えていましたが、1年後には土の表面が見えなくなっています。

また、葉の長さも長くなり、葉の色も鮮やかな緑色に濃くなっていることもわかります。

ただ、アガベって、1年経ってもこの程度しか大きくならないんです。

葉の数の増え方の測定結果

下のグラフは、2021年1月末から2022年2月初旬までの、アガベの多肉の葉の数の変化を示しています。

気が向いた時に葉の数を数えていたので、グラフの各測定点の間隔がバラバラになっています。

鉢へ植え付けたのが冬でしたので、春までの期間はほとんど葉の数が増えませんでした。休眠状態でアガベが活動していなかったものと思います。

しかし、夏に向かって気温が上昇すると、葉の数がどんどん多くなり、5月から11月までの間に一気に葉の数が増えている様子もわかるかと思います。

そして、再び寒い時期 (2021年12月) になると葉の数が増えなくなってきます。

まさに、アガベの活動期が温かい時期であることが見て取れるデータだと思います。

1年間で増えた多肉の葉の数は「8枚」となりました。僅か8枚です…。

株の高さの変化を実測した結果

次のグラフは、アガベの株の高さを測定した結果となります。

葉の数を数えたタイミングで、同時にアガベの株の高さを測定しました。

このグラフからもわかる通りですが、寒い時期には成長がほどんど見られず、温かい時期になって成長が急速に早くなっています。

葉の数が増えると共に株の高さも高くなり、全体として株が一回り大きくなった感じがあります。

とはいえ、1年間で増加した株の高さは僅か「4cm程度」でした…。


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アガベの成長速度を上げる方法は日当たりを良くすること

植物の成長を速くするための方法として、容易にイメージできるのが「肥料をしっかりと与える」「水やりをしっかりと行う」ということです。

しかし、多肉植物は肥料分の乏しい乾燥地帯が原産となるので、過剰な肥料や水やりは逆効果になると考えられます。

土が常に湿っていたら根腐れを起こしますし、過剰な肥料は肥料過多で成長に不具合が出ます。

また、気温に関して言えば、日本には明確な四季があり気温が原産地とは異なり、これも人間が容易に制御できるものでもありません (年間を通じて室温管理された温室があれば別かもしれませんが…) 。

そのため、アガベの成長を上げる方法は、基本的には「日照時間を長くする」と言う事しかないと無いと思います。

1日当たりの日照時間が2時間の場所と6時間の場所では、アガベの成長に大きな違いが出るのではないかと想像できますよね…。

もちろん、適正な量の肥料や水やりは必要ですが、日当たりを良くする以外にできることは少ないのが現状ではないかと思うところがあります。

この記事の終わりに

この記事では、人気の多肉植物であるアガベについて、その成長速度を測定した結果を紹介させていただきました。(「雷神」という品種を用いて測定を行いました。)

アガベは成長速度が非常に遅い植物としても有名ですが、実際に成長の記録を取ると、その成長の遅さが身をもって感じられました。

アガベ「雷神」の場合、1年間に増えた葉の枚数は8枚、株の高さも4cmしか増えていません。

原産地の乾燥地帯と同じような栽培条件で育てるように努力しましたが、それでもこの程度の成長速度にしかなりません。

まさに「Century Plants」の名がふさわしいと感じます。

植物園などで大きく育ったアガベを見る機会がありますが、あそこまで大きく育てるにはそれ相応の時間が必要なんだと、あらためて考えさせられる機会になりました。

本記事で紹介したアガベ「雷神」は、これからも大切に育てて、大きく立派な株に成長させたいと思います。

アガベは数十年の寿命があると言われている植物ですので、アガベの栽培は一生モノの趣味になるのかもしれませんね!

皆さんも、お気に入りのアガベを見つけてみてはいかがですか!?

では。

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【2023年8月17日 追記】植え付けから2年半後の様子

上で紹介したアガベ 雷神ですが、植え付けから2年半が経過した2023年8月の様子をアップデートしておきます。

下の写真のように、鉢から葉があふれるような状態にまで成長しています。

上記のデータ取得以降は、成長速度の測定をしていないため、成長速度のデータを掲載することはできません。

しかし、アガベ 雷神 (鉢植え) は2年半が経つとこのくらいのサイズに成長します。

ここまで成長すると、さすがに鉢のサイズを大きくしなければなりませんね。

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