香りの薔薇「だんじり囃」の特徴・耐病性と育て方

香りの素晴らしいピンク色の薔薇の一つに「だんじり囃」と言う有名な品種があります。

私が薔薇の栽培を趣味にした最初の頃に鉢植えで育てていた薔薇になります。

思い入れ深い薔薇だったのですが、2019年の夏旅行の時に水切れを起こしてしまい、枯らしてしまった品種になります。ショッキングでした…私の対策不足だったことが原因だったのですが…。

少し時間は経ってしまったのですが、とても素晴らしい薔薇だったので、残っている写真と共にその特徴や耐病性などについて詳しく記事にさせていただきたいと思います。


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香りの薔薇「だんじり囃」について

だんじり囃の作出について

だんじり囃を作出したのは、京阪園芸の小山内先生です。

2002年に発表された品種ですが、2008年に開催された「国際香りのばら新品種コンクール 第2回受賞作」に銀賞として選ばれた薔薇になります。

香りの薔薇に選ばれるだけあって、確かに素晴らしい香りをもつ薔薇でした。

系統・香り・花の形は?

だんじり囃はハイブリッドティー系の薔薇で、一つの花枝に1~3輪の大輪の花を咲かせる品種です。

花の大きさは春の1番花で13cmくらい、秋には10cmくらいに小さくなりました。夏は花を咲かせていなかったのですが、蕾が小さかったので、咲いても10cm未満の小さな花になってしまうのだと思います。

香りはダマスク系の香りですが、甘い香りが強く、The Roseと言えるような薔薇です。他にもダマスク系の香りを持つ薔薇を栽培していますが、だんじり囃の香りが最も強い印象で、香りの拡散性も良かったですね。

玄関先の鉢植えで育てていましたが、春の一番花のシーズンは玄関を出ると、だんじり囃の香りが立ち込めていました。

花の花弁については、半剣弁咲きになります。咲き始めは少し丸みを帯びた花弁で咲くのですが、咲き進むにつれて花弁の形が剣弁になってきます。

育てやすさと樹勢について

だんじり囃はとても育てやすい品種です。

初心者の私でも問題なく育てられましたし、毎年春2回・秋も回の開花を楽しめていたので、開花させる難しさも無いと思います。

ベーサルシュートは大苗で購入した都市に3本、その後も年に1本は必ずベーサルシュートが出てきたので、樹勢はかなり旺盛な部類かと思います。

総じて誰にでも敷居が無く育てられる薔薇だと言えます。

だんじり囃の樹形や横幅について

本来であれば、樹形の写真を残せて置ければよかったのですが、私がこのブログを立ち上げる前に育てていた薔薇になるので、適切な写真が無くて申し訳なりません。

樹高としては約1.3mくらいで、少し横張性があります。

そのため、成長していくにつれて、枝が横たわってしまうこともあったので、支柱や麻ひもでサポートをしながら育てていました。

鉢植えでも育てることは可能ですが、剪定による樹形の調整や枝数の整理が必要だと思います。あまり剪定が得意でなければ、下で紹介する耐病性もあるので、地植えでも問題なく育つ薔薇です。

また、花が大輪なので重量があるので、下の写真に示すように、花が下を向いてしまうようなこともたたり、ちょっと残念だったことを覚えています。

とても素晴らしい薔薇なのですが、下を向いてしまうと鑑賞性が落ちてしまいます。

だんじり囃の写真

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だんじり囃の耐病性

だんじり囃は2002年に作出された薔薇ですが、耐病性は比較的ある薔薇でした。

きちんと薬剤の散布を行ってあげることで、黒星病は抑制することが出来ていました。私の管理としては、3週間に1度の薬剤ローテーション散布でしたが、下の方の葉に少し黒星病が出たこともありましたが、葉が無くなって丸坊主になるようなことは一度も無かったです。

また、うどんこ病は一度も出ませんでした。葉にも蕾にもうどんこ病が出たことはなかったと記憶しています。

害虫被害について

だんじり囃は香りが良いので、害虫には狙われます。

特に春先の開花シーズンに出てくるコガネムシには比較的狙われやすい品種だと言えます。朝の出勤前に何回か小型のコガネムシが花を食害している所に遭遇したこともありました。

下の記事でも紹介しますが、香りの強い薔薇は、やはりコガネムシに狙われやすいです。そのため、毎日の害虫観察は必要だと感じます。

いくら耐病性があると言っても、香りのよい薔薇は害虫に狙われやすいという事実は換えることが出来ないと思いますので、これは宿命だと思って受け止めるしかないと思います。


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だんじり囃を上手く育てるヒント

上手く育てる方法と言うのは、その薔薇の株の状態や栽培環境にも依るので、最適な方法ではなく、あくまでも御参考 (ヒント) として御紹介します。

だんじり囃は、大輪で立派な花を咲かせてくれる品種なのですが、少し枝の長さが長く、大輪を支えるには少し細すぎると思えるような枝の薔薇です。

そのため、枝が伸びすぎると確実に垂れ下がってしまうので、それをどのようにして防ぐか?という点が美しく咲かせるポイントだと思います。

剪定を深くしても良いですし、咲かせる枝を決めて摘心をしても良いと思います。また、枝に負担がかかり過ぎ無いように、支柱などの各種サポートをしておくと枝折れを防ぐことができます。

薔薇の栽培は何事も「予防」が大事です。事が起きてからでは遅いので、だんじり囃についても、先手を打ちながら管理していくと良いかと思います。

この記事の最後に

この記事では、私が過去に育てていた「だんじり囃」という香りの薔薇を御紹介させていただきました。

基本的に耐病性もあり、花付きも良く開花性も問題ない薔薇なので、初心者からベテランの方まで誰でも育てることが出来る薔薇だと思います。

得に香りは素晴らしく、玄関先に置けば春の一番花の季節には、周囲に甘い香りを放ってくれること間違いなしです。

鉢植えでも育てられる薔薇ですので、もしお店で見かけたら育ててみてはいかがでしょうか?

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